沖縄の海ぶどうとサトウキビ

わたしが初めて沖縄に行ったのは、12歳の頃だった。中学受験が終わって、そのごほうびということでまだ都内は肌寒かった3月ごろ、飛行機で沖縄へと旅行に行った。今まで家族で京都や北海道、佐渡島などさまざまなところを旅行したが、わたしの中で沖縄旅行が少し特別な旅行の思い出となっている理由は、なんと言ってもおばあちゃんが一緒にいた唯一の旅行だったからだろう。

沖縄についてからはバスツアーに参加して、ちゅら水族館、首里城、パイナップルパークととにかく沖縄らしさを満喫した。まだ3月だから、青い海、白い砂浜とまでは行かなかった、が、十分に暖かく、おばあちゃんでも楽しそうにしてくれていたことが記憶に残っている。

旅行をしたときに、一人でも体調が悪くなったり、楽しむことが出来なかったら。それほど残念なことはないと思う。旅行は楽しむために行くものだから。しかし、色々な世代でごちゃ混ぜに旅行をすると、なかなかそれが難しかったりする。子供は遊園地ではしゃぎたいけれど、大人はのんびり温泉にでも浸かっていたい、というように。

全員が一緒になって楽しめる場所、それが沖縄だった。空の境界線まで続く海や、赤いお城、サトウキビの、実はあまり甘くない味……など、全てが新鮮で、おばあちゃんがニコニコと微笑んでくれているのも、本当にうれしかった。

サトウキビの自然の甘さと、新鮮な海ぶどうのぷちぷちとした舌触り。

大人になった今、もう一度、味わいたくなってきている。